作・絵:マーシャ・ブラウン 訳:内田 莉莎子 偕成社
「グァオ!」
ヒッポはちいさなカバの子ども。お母さんが大好きです。ある日ヒッポはみんながお昼寝をしている隙に川の浅いところへ行きます。すると、天敵のワニに見つかってしまいます。
個人的にあきらちゃんは母性のひとだと思っていて、「お母さんの安心感」が感じられる「ちいさなヒッポ」を選びました。ヒッポがワニにしっぽを噛まれるシーンはドキドキしますが、お母さんが必ず助けてくれる安心感にすっぽり包んでくれる本です。子どもにとってこの「無条件さ」は何ものにも代え難く、また子ども時代でないと培えない感覚です。
あきらちゃんは勿論みくちゃんにとってそんな「安心感」の存在ですが、彼女の普段の気配りや思いやりは他の誰にとっても同様に与えられているものだと思います。
マーシャ・ブラウンの版画の絵がとてもやさしい、素敵な一冊です。