作:グレタ・ヤヌス 絵:ロジャー・デュボアザン 訳:湯沢 朱実 こぐま社
「ほらね テディちゃんが きいろい ズボンをはいて あかい ゾウのついた しろい エプロンを しています。」
ここにくまのテディちゃんがいます。テディちゃんには、お気に入りのズボンやエプロンがあって、テディちゃんのためのいすにすわって、テディちゃんのためのみどりのコップがあって、テディちゃんのためのベッドがあるのです。
えみるちゃんには「おやすみなさいフランシス」と悩みましたが、こちらにしました。この絵本を読んでいると、目の前にテディちゃんがいて、テディちゃんにズボンを履かせてあげたり、テディちゃんをいすに座らせて、テディちゃんのみどりのコップを用意してあげたり、というお世話をしている気分になります。えみるちゃんは、いろんなことが心配になってしまう女の子ですが、それはそれだけ身の回りのものをよくよく見ていることだと感じていて、テディちゃんの身の回りのものをひとつひとつ手に取るように確かめるこの絵本を選びました。
小さな子どもは、人形遊びを通して自分がされたお世話をお人形に返すことで、自分が受けた愛情を自分自身の中で反復します。えみるちゃんは、自分がもらった愛情をルールーちゃんに返すことで彼女自身の愛を育てていますよね。
絵本自体とても小さくて愛らしい存在で、えみるちゃんにぴったりです。
赤ちゃん絵本ですが、ストーリーがあるので、少し大きい子も楽しめます。